蛇にピアス

DVDを借りてきました。感想…親と一緒に観なくて良かった!吉高由里子のオールヌードは噂には聞いていたけれど、ここまでとは思わなかった。
原作の雰囲気を壊さず、イメージどおりに映像化されていて、わたしは大満足です。が、吉高由里子の裸目当てで観た人は、後悔するかもしれないな…と思いました。淡々と二時間が過ぎていったけれど、終わって欲しくなかったな…。

もうとにかく吉高由里子が素晴らしくて。脱いだから女優魂云々、ということでもないけれど、原作のルイは彼女以外に考えられないと思った。化粧栄えする顔に舌ったらずな喋り方、上目遣い…こんな人と一緒に暮らしていたら、アマが夢中になるのもわかるよ。

痛みを感じることでしか生きてることを実感できない、といって、ひたすら身体改造を続けるルイの気持ちはよくわからないけれど…でも、何かに追い詰められることで、生を感じるというのはなんとなくわかる。マイナス方面であっても、何もないよりは、活力になるということはあるとおもう。
ルイには、痛みだけじゃなくて、スプリットタンにするという目的もあったみたいだけれど…。要は、目的でも痛みでも、何か高揚することで生きている実感を求めるのでしょうね…。でもそれだけじゃだめで、孤独を装いながらもどこかで人との繋がりとかぬくもりみたいなものを求めてる。で、誰かと一心同体になろうとしてる。ちょっと寂しいお話です…。

しつこいけれど吉高由里子はやっぱりすごく綺麗だった。髪の毛の質感が美しいし、横顔の鼻筋とか、伏し目がちにした目とか…。サディストの彫り師役のARATAも、『ピンポン』のときと全然違って、これはこれでよかったなぁ…。『20世紀少年』でも、宗教にハマった、いっちゃってる青年を演じてたけれど、元々寡黙なイメージがあるからか、こういう何を考えているのかわからない、危ない役も意外に似合うのかもしれません。表情の感じられない瞳が、役柄に合っててすごくよかった。