母と息子

昨日は総務の女性(Tさん)の誘いで、飲み会でした。Tさんはわたしの母より年上で、あと数年で定年という超大御所…なのだけれど、なぜかわたしのこと、気にかけてくれていて、よくご飯に誘ってくれます。この日は、総務の新人Aくん(わたしの同期)の男の子が最近元気がない、心配だから食事をして励まそう、あなたは同期だし、彼も気兼ねしないんじゃないかしら?…ということでわたしに白羽の矢が立ったのでした。

それで、ご飯の最中に思ったのだけれど、Tさんが、やりすぎなぐらい、Aくんの世話を焼くのです!Aくんは、いわゆる母性本能をくすぐるタイプというのかわからないけれど、女性陣にすごーーく可愛がられている人です。
Aくんは仕事が遅くなって、あとで合流することになったんですが、Tさんはずっと、「不安だわぁ。迷ってないかしら?」と心配し、「迷ってたら可哀想だから迎えに行ってくるっ!」と席を立ったのです。「えーっ、大人なんだから、地図みせておけば大丈夫ですよ。これますよ。」と言ったら、「もうっ、あなたはどうしてそんなにAくんに冷たいのよ!この辺で迷ってたらどうするのよっ」と。迷うも何も、会社から5分だし、地図あるし…と思ったけれど、Aさんの気迫にとても口は挟めず…笑

で、結局TさんはAくんを迎えに行ったのだけれど、彼が席についてからも、「コートはちゃんとかけないとシワになるわよ」だとか、「ほら、これ掘りごたつなのよ?だから正座しないで、足を伸ばしていいのよ」←(見れば解るのに!)だとか、もう殆ど母親状態です。これは…何かを思い出すな…と思ったら、うちの母の弟への態度とそっくりなのでした。そんなの、言わなくたってわかるでしょ、とか、そこまでやらないでも大丈夫でしょ、というところまで、とにかく世話を焼く…。しかも、世話焼きの母親でも、息子と娘では、世話の焼き方のベクトルが違うような気がする。
「Tさん、わたしにはそんなに言ってくれないじゃないですか!」と言ったら、「あなたは自分でできるからいいのよ!」と返されました。Aくんも、自分でできるはずなんだけれど、Tさんの目には頼りなくみえて、それがまた、可愛いのだろうなー…と思いました。

でも、うちの課長も、女の子にはめちゃめちゃ甘いので、やっぱり男と女は、いやらしい意味じゃないけれど、どこか求め合っているところがあるのだろうか…と考えたりしました。求め合っているというより、異性に甘くなる、という表現のほうがただしいのかな。それは殆ど深層意識の問題なのだろう…。

その飲み会には、他の課の34歳の男性(独身)も招かれていたのだけれど、彼のこともTさんは「自分の息子みたいに」可愛がっています。で、「早くお嫁さんがきてくれればいいのに」と言っているのだけれど、たぶん、Tさんは、わたしと彼が親しくなればいいな、と思っているんだろうなとおもいました。
帰り、Tさんとわたしはいつも一緒に帰るのに、その日は逃げるようにタクシーに乗り込み、「その子を送ってあげてね!」と。なんだか、複雑な気持ちで、でも、こういうふうに、昔の人は結婚したりとか、してたんだろうな〜…って考えていました。