舞姫 テレプシコーラ第二部第二巻

大好きな漫画です。第二部に入ってから少し勢いが失速した感があるけれど、やっぱり面白いし続きが気になる…そしてローラ・チャンの正体は、やはり…?

今回も特に進展はなかったです。ここまでくるのに1年…果たして山岸さんの漫画家生命は完結まで保たれるのか否か…。

子どものころって比較的、勉強もそうだけど、「頑張ればできる」「頑張ったら成功する」という根性論が罷り通るところがあったけれど、バレエに関しては、個人の努力よりも、生まれついての身体能力とか(身長やら、太りづらい体質なのか、とか)、バレエを続けられる家庭環境なのか…とか、そういった先天的要因がかなりのウェイトを占めていると思う。そこに抗い、脱落したり這い上がったりする少女の姿を描く漫画なのだけれど、あまりにシビアすぎて目を背けたくなるときがあります。
どんなに頑張っても、身長の足りない子はだめ。裕福な家庭の子じゃないとだめ。……勿論、そういったものを有して生まれてくるのも一種の才能なのだけれど、この現実をもし自分の子どもに突きつけることになったら…と思うと…お母さんたちも辛いだろうな。
踊りたい者が踊るんじゃなくて、選ばれたものがバレエを踊るのよ…っていうのが千恵子さんの言葉にあった気がするけど、その判定が出るのが中学生とか小学生とか、とにかく早いのです。それまで、幼児のころから10年もレッスンを繰り返してきて、突然進路を断たれたら…と思うと、その絶望は想像に耐えない。