銭ゲバ 最終回

※ネタバレありです



いやーーーー終わってしまった!!!

最終回はほぼ、風太郎の妄想シーン…。
原作でいうと最後数枚のところですね。


普通に都内の大学に進学し、仕送りを貰いながら生活し、キャンパスで茜に出会って…。卒業後は造船会社に就職。緑はそこの先輩であり茜の姉でもあって。初任給で父親に酒を奢って。
仕事の愚痴を緑に零してクダを巻いたり、数年後、茜にプロポーズしたり…。
子どもが生まれるときは家族やら祖父母やら総出で見守り、アパートの窓から仕事にいく風太郎を見送る茜に、寒いから早く中に入れといったり…。

本当に普遍的な、絵に描いたような「幸せ」こそ、風太郎が本当に望んだものだったのかも。柱にかかれた、「金持ちになって幸せになってやるズラ」。その、「幸せ」のところだけが何度も何度も映されて…。

風太郎が欲しかった(のであろう)幸せは、こんなものでいいの?…と思ってしまうかもしれないけれど、でも、案外、こういった平凡な幸せを手に入れるのは難しいことなのかもしれません。



ダイナマイトに火をつけて、「幸せ」について逡巡した後、風太郎は火に唾を吐き始めます。その様子にまじって、小さく「死にたくない」という声。でも、火は消えなくて、最後は・・・
原作だと、平凡な幸せを思い浮かべた後、躊躇無く拳銃で頭を打ち抜いてしまう風太郎なので、死への抗いをみせるドラマの風太郎は少し意外だったな・・・なんだか人間らしいというか。


最後の風太郎の薀蓄は正直蛇足に思えました。死人に口なし。何も語らせずに終わらせたほうが良かった。
風太郎の思想は、これまでのドラマで散々観客には伝わっているのだから、改めて口にすることで安っぽく感じられてしまって…。


しかし全編通して松山ケンイチの演技は凄かった!!!最終話のヨダレ垂らしながらの顔つきも壮絶だったし、何より目つきが狂人のそれだったよ。L、根岸、風太郎…どれもアクの強い役だけど、全然違う俳優に見える。松ケン映画を色々観てみたくなりました。


木南晴夏も、妄想シーンの中では凄く可愛い!!ごく普通のお嬢さんで、ごく普通の女子学生ですね。小脇にプラスチックの書類ケース(?大学生がよく持つやつ)抱えて、コンサバなかっこして。劇中の茜は血の気がない化粧をしてたけれど、ちゃんとチークを入れてる妄想内の茜と対比させると違いが明白…。

妄想シーン内のミムラの弾けたキャラは一体何だったのか…よくわからなかったけどやっぱり綺麗な人だ…。